娑婆とは、 古代インドの文章語サンスクリット saha サハーの音写です。
私たちが住んでいる世界の事を言います。
また、saha は「忍耐」「耐え忍ぶ・たえしのぶ」との意味もあります。
西方にある「極樂世界」や東方の「淨瑠璃世界」と違い、私たちの住む世界は苦しみに満ちた穢
土であるとされ「忍土・にんど」とか「湛忍・かんにん」などと漢訳されています。
須弥山世界(しゅみせんせかい)
インドの方々は「インド・ヨーロッパ祖語」ともいわれるように、非常に古くから文明や文化を
持っていたようです。こんにちでも最先端のコンピュター技術に活躍される方が多いそうで、
東京、横浜でインド人を多く見かけるのはそんな影響でしょうか。
古代インドの宇宙観に「須弥山世界」があります。
宇宙の中心にはsumeru スメールという巨大な山(須弥山)があり、その高さは八万由旬(はちま
んゆじゅん・1257万6千キロ)、頂上には帝釈天、山腹には四天王が住んでいて、日(太陽)と月
がその周囲をめぐつているとされます。
須弥山の下のほうには、七金山と八大海があり、その外側には台形・四角形・半円形・円形の四
洲(四天下)があります。
私たちが住んでいるのは、南に位置する台形の島、閻浮提(えんぶだい・南贍部洲とも)です。
この須弥山世界を一須弥山といい、これを1000集めた世界を小千世界(しょうせんせかい)、小
千世界を1000集めた世界を中千世界、中千世界を1000集めた世界を大千世界といいます。このよ
うに、大千世界は大・中・小の3種の千世界から出来ているので「三千大千世界」(さんぜんだ
いせんせかい)といい、この世界を「娑婆」(しゃば)といいます。
永く牢獄に繋がれた方が「娑婆の空気はうまいな~」と言われるとか?の娑婆とは少し違うかも
しれません。
娑婆の空気は本当にウマイ~のでしょうか?
仏教の考え方の中に唯識(ゆいしき)という考え方があります。
その中に「一水四見」(いっすいしけん)というものの見方があります。
人間が「水」と見るものを、人間と異なるものが見ると「水」が別のものに見えるという考え方です。
天人は「瑠璃」と見、餓鬼は「火」と見、魚は「家宅」とそれぞれが見るとの考え方です。
戦乱の中で追われる方々が海に阻まれたら、飢餓に苦しむ人が日本人の飽食を見たら、
広島でのオバマ米大統領の黙祷を「戦後71年、有り難う御座います」と思うか「謝罪が無
い」とするか?
異性の方に親切にされたら「親切」と「愛情」と、どちらに感じるか?
「心・こころコロコロ」
公英執事さんに「私にでもわかるように、誰にでもわかりやすく、じゅうしょくぅ~」といわれ
るのですが?わたしは「怒られてる」のかなと。
勉強をさせていただきます。お許しを。 合掌 慈敬記
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娑婆世界 ~私たちのものの考え方~シャバの空気はうまいのかな
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